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2012年10月18日

大人の発達障害のカミングアウト

私は今日まで大人の発達障害のカミングアウトには消極的でした。

今まで本人告知においても戸惑い、悩みながらカウンセリングで関わってきました。
最近は簡易な自己申告のチェックリストがあったり、カウンセリングでも“かもしれない”ぐらいはつきとめられるようになりました。
もちろん医師ではないので診断は出来ません。
あくまでも「可能性があります」という段階です。

本人の心の準備が出来て、かもかもしれないとお話しされたところで客観的な指標で確かめてみるか否かを選んでもらっています。
結果いかんによっては医療機関を受診するか、専門機関でさらに詳しい検査するのか情報提供をしています。
その時必ず説明するのが、メリットとデメリットです。
大人の発達障害は最近ではポピュラーになりつつありますが、まだまだ社会的認知には及んでいません。
診断が出たからと言って今までの生きづらさがなくなるわけではないのですから…
協力も得にくい状況で診断されても、何のサポートもされないままもあり得るからです。

本人は「ホッとした」とか「自分が悪いからではなかった」とか、安堵される方は多いです。
しかし、そこからまた悩みが始まってしまいます。
「だからどうすればいいの…???」

今日、本人の勇気ある決断とカミングアウトで協力してくれる人に出会えることがありました。
私にしてみれば奇跡に近いです。
本人の困り感について、どんな工夫で助けたらいいのか、実に明快に考えて手立てしていただけました。
最後に私は「ありがとうございました」深々と頭を下げました。
ご本人も安堵されていました。

少しだけ明るい兆しが見えてきたような気がしています。
とは言っても…
まだまだだとはもちろん思っています。

大人の発達障害の理解と支援がもっともっと広まっていくことを本当に心から願っています。
その為にこれからもクライエントさんと一緒に歩み続けたいと思います。





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この記事へのコメント
そうですね。学校でも判定されたから現状が変わる訳でもなく、昨日と同じ生活環境があるのです。環境がよければ判定は無意味ですね。2次障がいの心配もない。思いやりに欠ける言動は障がいに関係なく、非難される行為ですね。
Posted by ももっこうの父 at 2012年10月23日 00:30
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プロフィール
Mako Takabayashi
Mako Takabayashi
1960年生まれ。魚座。B型。母乳育児支援、食と暮らしの市民活動、心の相談活動のボランティアなどに関わる。その後、シニア産業カウンセラー、中級教育カウンセラー、不妊カウンセラーの資格を取得。2019年には国家資格の公認心理師を取得。「みんな違って、みんないい」をモットーにカウンセリングルーム「マザリ―カウンセリング」を運営。小・中学校の相談員を10年間担当。小児科では、子育て支援を10年担当。産業保健では、企業でのカウンセラーや研修講師、メンタルヘルス対策支援も行ってきた。現在は、産業保健分野で企業のメンタルヘルス対策支援とスクールカウンセラーとして教育分野で活動中。趣味のジャズシンガーとしても活動中。好きなことは、ドライブや歌を歌うこと、そしてビール♪
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