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2015年01月22日

「発達障害」と言う言葉

「発達障害」と言う言葉


「発達障害」のことを話す時に、最近は杉山登志郎さんがよく使っている「発達凸凹(でこぼこ)」という言葉に言いかえるようにしています。
私自身は障害と言う言葉を差別用語ととらえていませんが、社会的には差別用語と受け取られてしまうことが多いようです。
誰にでも出来ることには差があり、性格も様々ですよね。
性格は持って生まれた特性によって、体験や教えられたことで作り上げられていきます。
「定形発達」と言って多くの方がおおむね成長していく過程にあてはまるわけですが、当てはまらないと「発達障害」と名前がついたりします。
たまたまそのことに「障害」という肩書がついただけなのですが…

実際、発達障害の疑いがある方と話をしていると…
障害と言う言葉がどうしても受け入れ難く、その言葉だけに反応してしまうことがあります。
今まで「皆と違う」、「上手くいかない」と感じていたことが自分のせいではなかったことに安堵されるところもありますが…
「特性に偏りがあり、多数派と同じにならないけど、似たような傾向のある方はいますよ。」とか、「少数派なので、多数派の人は何なくできるところが上手くいかないことはありますよ。」と説明したりします。
さらに「代替え案や別の方法を使って似たようなことは出来ますよ。」とか、「自分の特性を自分で知ってトリセツ(取扱説明書)が作れるといいですね。」などと、ではどうすればいいのかを付け加えます。
確かに「違い」はあるのですが、それが「間違っている」わけではないのです。

人間と言うのは知的にも能力的にも発達的にもバランスが撮れていた方が生きやすいです。
が、発達凸凹の人たちは全てにおいてアンバランスになってしまいます。
したくてしているわけではなくそうなってしまうから厄介なのです。
本人は困っているし、苦しんでいるのですが、他の人にはその苦悩が分かりにくくて誤解されてしまうこともたびたびです。

「健常者」という言葉は好きではありませんが…
あえて健康で、多数派に含まれていることを「健常者」と言うとしたら発達障害は「障害者」というレッテルになってしまいます。
肢体不自由の方や、病気で身体にあざや欠損がある方は見た目で分かります。
常に意識されやすく、直接的な差別を受けると同時に配慮もされます。
色々な「障害」や「病気」には差別が付き物です。
本人に「受容」と言ってその現実を受け入れることが強要されるようなところもあります。
また、「乗り越える」ことを期待される感じもあります。

いいじゃないですか…
本人がしたいように、思いたいようにしてもらえば…

とは言え…
出来れば辛く苦しい思いはしてもらいたくないので支援をしています。
助けを求められれば力になるようにしています。

どうぞ多くの方が発達障害に関心を持っていただき、適切で正しい知識と情報を身につけていただきたいものです。
特に大人の発達障害はまだまだ周知されていないと感じています。

付け加えて、講演の紹介です。

大人の発達障害を理解して支援していただくために講演をすることもあります。
すでに満席となっていますが、静岡産業保健総合支援センターのセミナーで講演があります。
もっとリクエストしていただけると来年も機会が与えられそうです。
受講出る方は産業医、保健師、看護師、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、事業主、人事労務担当者 ほか産業保健に携わる方々となっていますのでご注意ください。

ご希望があれば講演を承ります。
講師料について出来るだけご希望に添えるように努力いたしますのでご相談ください。






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プロフィール
Mako Takabayashi
Mako Takabayashi
1960年生まれ。魚座。B型。母乳育児支援、食と暮らしの市民活動、心の相談活動のボランティアなどに関わる。その後、シニア産業カウンセラー、中級教育カウンセラー、不妊カウンセラーの資格を取得。2019年には国家資格の公認心理師を取得。「みんな違って、みんないい」をモットーにカウンセリングルーム「マザリ―カウンセリング」を運営。小・中学校の相談員を10年間担当。小児科では、子育て支援を10年担当。産業保健では、企業でのカウンセラーや研修講師、メンタルヘルス対策支援も行ってきた。現在は、産業保健分野で企業のメンタルヘルス対策支援とスクールカウンセラーとして教育分野で活動中。趣味のジャズシンガーとしても活動中。好きなことは、ドライブや歌を歌うこと、そしてビール♪
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