夫婦・カップル関係―「新しい家族のかたち」を考える (家族心理学年報) 単行本 日本家族心理学会 (編集)
もう何年も前に購入していたのに読んでいなかった本を読み始めました。
2006年の本なので多少情報は古いのですが、新しい発見もありました。
まだ本は読み終わっていませんが、久しぶりに味わい深い本を読んでいます。
この本は絶版になっているようで、現在はかなり高額な値段がついてしまっているのが残念です。
この本を読んで新しい言葉を知りました。
ロマンチックラブ・イデオロギー(RLIと略す)です。
RLIとは、規範型の女性が「愛と性と結婚の三位一体説」を基本とする強固な信念体系=イデオロギーのこと。
「結婚したのは愛し合っているからである。
愛し合っていれば必ず性欲がわき、セックスするものだ。
セックスの快楽は夫婦の間だけで相互に味わうものである。」
ということで、結婚を成り立たせている愛情そのものがなければ、その結婚は意味がなくなり、結婚とはたったひとりの異性に対する身体の性的使用の独占権ということになるようです。
ところが男性にとっては、きわめて好都合な俗説があるらしく…
「男性は性欲を必ずどこかで発散しなければならず、それが女性の性欲と大きな相違点である。」ということらしいです。
よって、浮気やセックスレスは「夫or妻の性的身体の使用独占権を他の異性(時には同性)が侵犯している」ことになるということでした。
また、「性的関係こそが最も親密な関係であり、それを築けることが成熟である」というナラティブ(物語)があるので、結婚し性交渉を頻繁に持ち、そして次世代を再生産することが女性として成熟することであるという発達観も広く共有されているとありました。
信田さよ子さんのこの文章を読んだとき、ハッとしたものが私にはありました。
今まで納得いかなく腑に落ちなかった、あるいは感情を揺さぶられてしまうのは、私にこのイデオロギーがあったからなのだと…
人は、自分の考えは当たり前で真実だと思い込んでいるものです。
私もその罠にまんまとはまっていたのでした。
夫婦関係では、このイデオロギーやナラティブ(物語)に関わる出来事が語られることが多いです。
事実は真実ではなく、自分の信念に支えられた物語なのだと実感しました。