傷ついた治療者 Wonded Healer(ウーンデッド・ヒーラー)
ある精神科医のお話の中で「傷ついた治療者」という言葉を教えていただいた。
ユングの言葉の中にある治療観らしいことを調べて知った。
まだ言葉の意味を自分の中に落とし込めてはいない。
その精神科医は妻を亡くした哀しみを魂で訴えかけていた。
言葉の端々が悲しみで震え、涙をすする息遣いも聞こえた。
そして…
「妻が亡くなってから私は深く話を聴けるようになった。」とお話しされた。
私の中でその言葉はとてもピンときた。
この人もまた日常に生きながらも非日常を抱えている。
自分の中に哀しみを抱えているからこそ、私と同じなのかもしれないと思えたのだった。
ある日を境に私も深い哀しみにどう向き合えばいいのかを体感した。
それは確かに体験した人にだけしか分からないことだ。
しかし、その体験は自分固有のもので誰かと一緒ではないことも事実だ。
私は「傷ついた治療者」なのかもしれない。
その自覚をかみしめながら、また明日からカウンセラーとしてクライエントの前にいることになるだろう。
関連記事